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2022.03.09

【医師監修】全身にも影響?!知っておきたいハリやシミ、くすみ等の肌トラブルが起こる理由と対策

この記事の監修者

皮膚科・美容皮膚科医武田りわ

肌トラブルを引き起こす原因はさまざまなものがありますが、今回は代表的な3つの原因をご紹介。スキンケアを見直す前に、普段の食生活に美肌へのヒントがあるかもしれません。

肌トラブルの代表的要因その1:体が焦げる?!糖化リスク

そもそも糖化って何?

体内で余った糖質がたんぱく質と結合して加熱されると「糖化」という反応が起きます。それによりたんぱく質が劣化し「最終糖化産物(AGEs)」が発生。いわゆる糖化リスク、「体が焦げて」しまう状態です。またAGEsが皮膚を構成するコラーゲンと結びつくとシミやシワ、たるみができてしまいます。

糖化リスクが進むとどうなる?

糖化リスクは、糖化によって変性したたんぱく質が、体内のあらゆる場所に付着していろいろな悪さを働きます。その結果美容面だけでなく、体や脳にも影響を与えてしまいます。肌の透明感を失わせくすみの原因にも。

(影響例)

肌:ハリや弾力が失われ、たるみやすくなったり、シミやシワができやすくなる。
髪:ハリやコシがなくなる
脳:脳の老化に影響し、アルツハイマー病の発症にも関わる

糖化リスクを回避するには?

糖化リスクは糖質のとりすぎが原因ですが、糖質はエネルギー源でもあるので適量食べることが大切です。また糖質の分解には、たくさんのビタミンB群が必要になります。糖質過多な食生活を続けているとたんぱく質から細胞などをつくるためのビタミンB群も足りなくなる、という事態が起こります。糖化リスクを防ぎ、ビタミンB群の枯渇を防ぐためにも、糖質のとりすぎには注意しましょう。

肌トラブルの代表的要因その2:体が錆びる?!酸化ストレス

酸化ストレスって?

酸化ストレスは、強いストレスや紫外線、食生活の乱れなどによって体内で発生した活性酸素によって引き起こされます。体内に活性酸素が発生し、皮膚細胞が酸化するとメラニン色素が生まれシミの原因に、そして皮脂が酸化するとニキビの原因になります。

活性酸素はどんな影響がある?

活性酸素は、がんをはじめとするあらゆる病気や、老化促進の原因といわれています。その他にも細胞膜の脂質やDNA、たんぱく質、酵素などにダメージを与える作用を起こし、肌のハリを保つコラーゲンやエラスチンを破壊し、肌を硬く、もろくします。つまり、体が錆びてしまうのです。またこの作用は血管にも起こり、血液中の赤血球や脂質も酸化させ、体内の老化が進んでしまいます。

体内の活性酸素はゼロにできる?

体内で発生した活性酸素は「減らす」ことはできますが、残念ながら完全にゼロにすることは難しいと言われています。活性酸素を壊せるビタミン類を積極的に摂り、少しでも体内の活性酸素を減らしていきましょう。

肌トラブルの代表的要因その3:腸内環境の乱れ

腸内環境と美肌は密接に関係している!

美肌に必要な栄養素は口から入り、必ず腸を通って吸収されます。そのため腸内環境が悪ければ、栄養素の消化吸収が進まず、免疫機能も乱れてしまいます。結果として吹き出物の原因となるアクネ菌が増殖し放題になってしまうのです。

ベストな腸内環境って?

腸内環境は「善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7」の割合がベストとされています。

このバランスが乱れてしまうと悪玉菌が増殖し、腸内環境も乱れてしまいます。悪玉菌が増えると腸内環境が乱れるだけでなく、免疫細胞も減少させ、自律神経も乱し、肌トラブルを助長します。

腸内環境を良い状態に保つには?

毎食、植物性の発酵食品や善玉菌のエサになる食物繊維を摂るようにし、腸内環境を善玉菌優位な状態に保つよう心がけましょう。

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