2022.04.19

肌本来の修復力を取り戻す理想の栄養バランス黄金比とは?

この記事の監修者

皮膚科・美容皮膚科医武田りわ

肌トラブルは、皮膚を通して直接栄養素を入れるという方法で解決することもあります。たとえ外からの治療で肌がきれいに治ったとしても、体内の栄養素が足りない状態が慢性化していると、また同じ症状を繰り返すことに。根本的な改善には、しっかり食事で栄養をとることが大切なのです。日々の食事によって肌は大きく変わります。

美肌にとって特に大切なのは【たんぱく質】

肌・爪・髪・コラーゲン・・・どれもたんぱく質からできている!

たんぱく質は、人体を構成する約60兆の細胞の材料です。その細胞が働くために必要な酵素や、ホルモン、肌のハリを支えるコラーゲン、骨、筋肉、髪、爪、血液までも、何もかもがたんぱく質で作られています。このことから体内のたんぱく質が不足すると体調不良や肌トラブルに繋がるということがお分かりいただけるかと思います。

たんぱく質のサポートをするビタミンやミネラルも忘れずに

たんぱく質を材料として細胞やホルモンなどをつくるには、それを助けるビタミンやミネラルが必要です。特に8種類のビタミン群(ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸、ビタミンB6、ビオチン、葉酸、ビタミンB12)や、ビタミンC、ビタミンA、鉄分、亜鉛は美肌を作る上で欠かせません。

美肌へ近づく!理想的な食事イメージ

これからご紹介する食事バランスイメージは、オーソモレキュラー栄養療法をもとに考えられたものです。オーソモレキュラー栄養療法とは、人間に本来備わっている「自然治癒能力」を毎日の食事からとる栄養素によって最大限引き出し、体の不調や肌トラブルを根本解決へ導く方法のこと。新たな医療の形として、欧米から少しずつ広がりを見せ、日本でも注目を集めています。

理想的な食事イメージ

全体の1/2:野菜

食事全体の半分程度の割合で、いろいろな種類の野菜をたっぷりとるようにしましょう。
果物をとる場合は、食べすぎに注意。できれば皮付きのまま、朝食でとるのがおすすめです。
彩りを重視してカラフルな見た目にすると、食事も楽しく進みます。

全体の1/4:たんぱく質

日本人に不足しがちなたんぱく質は植物性・動物性どちらかに偏ることなくバランスよくとることがポイント。豆などの植物性たんぱく質は多めにとるようにしましょう。また動物性たんぱく質は、常温で固まる飽和脂肪酸の多い肉よりも、必須脂肪酸であるオメガ3を多く含む魚が理想。栄養豊富な卵も積極にとりいれて。

全体の1/4:全粒穀物の主食

主食には米なら玄米、パンなら全粒粉を使ったパンなど食物繊維がたっぷりとれるものを選びましょう。

このようにたくさんの種類をまんべんなく取り入れ、加工食品はなるべくとらないようにすることを推奨しています。また食事と一緒にとる飲み物も清涼飲料水やお茶は控え、水を飲むことが大切です。

肌本来の修復力を高めるには、日々の食事から!体に不足している栄養素をしっかり補い、トラブルに負けない元気できれいな肌を保っていきましょう。

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