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2022.07.26

年を重ねると顔やからだはどう変わっていく?年齢による顔やからだの変化

この記事の監修者

医学博士糸井 由里恵

世の中にはありとあらゆる美容法や健康法があります。美容グッズやサプリ、化粧品も多種多様あり、何を選んでいいのか分からなくなるほどです。流行っているから、口コミがいいからと正しい知識がないままに取り入れると、かえって肌や髪が荒れたり体調を損なってしまったり、高い金額を払ったのに効果を全く得られないということもあるかもしれません。

そこで、まずはじめに「私たちのからだは加齢によってどんな変化をたどるのか」、体内と外見に分けて見ていきましょう。からだと心に起こる変化を知ることで、正しく効率的かつ穏やかに対策を打つことができます。自分に合った美容法や化粧品も選べるようになるでしょう。

加齢によるからだの変化

筋肉量とからだの抵抗力が低下

25歳くらいをピークに筋肉量が少しずつ低下。それとともに筋肉で発生する熱量も減るため、体温が下がりがちになり病気への抵抗力も落ちてきます。

太りやすく痩せにくくなる

からだは筋肉が減った分を脂肪で埋めようとします。また、基礎代謝量の低下により消費エネルギーも低下するため、太りやすく、痩せにくくなります。

ホルモンの分泌量が低下

エストロゲンなどの女性ホルモンは50歳前後から急激に低下します。閉経後は骨密度が下がり、骨粗しょう症にかかりやすくなります。

ほかにもこんな機能に変化が

消化機能、視力や聴力、味覚や嗅覚など感覚機能が低下する、血管が硬くなる、免疫細胞の働きが弱くなるなど、多くの変化が見られます。

加齢による顔の変化

骨格が変化する

眼窩(がんか)・梨状口(りじょうこう)・側頭骨(そくとうこつ)・上顎骨(じょうがくこつ)・下顎骨(かがくこつ)・前額骨(ぜんがくこつ)に骨吸収が出現します。つまり、顔面の骨が痩せ、顔がたるみます。

脂肪組織が萎縮する

脂肪は深層と浅層に分かれ、それぞれが複数の部屋のように区切られていますが、加齢により脂肪が萎縮することで、本来の位置や形が変化してシワやたるみの原因になります。

皮膚に弾力がなくなる

自然老化と紫外線による光老化が相まって皮膚に弾力性が失われ、真皮が薄くなり、シワやたるみが増えます。とくに、活発に動く目や口まわりはその傾向が強くなります。

ここまでご紹介してきたものはたくさんある変化のうちの一部でしかありませんが、それでも一つひとつ見ていくとショックを受けるかもしれませんね。ですがここで一度、あなたのまわりを見回してください。ご自身の友人、仕事仲間、あるいはメディアに登場するエイジング世代のだれもが老け顔になっているわけではないでしょう?なかには、実年齢よりも20歳以上も若く見られる人もたくさんいるのではないでしょうか。

年齢とともに「どのように変わっていくか」や老化のスピードには個人差があります。親から受け継いだ遺伝子も関係しますが、主に食事・運動をはじめとする生活習慣、ストレスの有無などによって一人ひとり異なります。

毎日の過ごし方次第で、「あの人、若々しいね」「素敵だよね」と言われる年齢の重ね方もできるのです。

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