2022.12.26
今注目の救世主!「水素」が持つパワーとは
この記事の監修者
年々増える猛暑日、北極や南極の氷が溶けて生き物が住めなくなるかもしれない危機に…これはいずれも「地球温暖化」の影響。
工場でものづくりをしたり、ごみを燃やしたりすることで発生する温室効果ガスにより、地球の温度がどんどん上がっていってしまうのです。
温室効果ガスとは、二酸化炭素・メタン・一酸化二窒素・フロンガスのことで、なかでも二酸化炭素が最も地球温暖化を促進するとされています。
そんな地球温暖化による影響を少しでも小さくするため、近年注目を集めているのが「カーボンニュートラル」という施策です。
日本でも2020年に、「2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにするカーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」と宣言しています。
私たちが暮らす環境を少しでも長く住みやすい場所にするために
昔に比べ、世界の人口はぐんと増え、ライフスタイルも多様化し、日々めまぐるしいスピードで進んでいます。
二酸化炭素の排出を減らすためにまずできるのは、エネルギーの消費量を減らすことではないでしょうか。節電・省エネなど聞きなじみの言葉も多いでしょう。しかしそれだけでは足りないのが現状です。
節電や省エネを心がけると同時に、エネルギーを生み出す際に発生する二酸化炭素の排出量を減らしていかなければなりません。
さらにエネルギーを利用する際に使用する燃料を、低炭素のものや水素やバイオマスなどに転換することで二酸化炭素排出を低減することが可能です。
カーボンニュートラルのカギを握るのは「水素」のチカラ
水素は環境にやさしく、日本にとって究極のエネルギー源となる可能性があることが分かってきました。
その理由として、
■さまざまな資源からつくることができる
水素は、電気を使って水から取り出すことができるのはもちろん、石油や廃プラスチックなどからもつくることが可能です。
■エネルギーとして利用しても二酸化炭素を出さない
水素は、酸素と結びつけることで発電したり、燃焼させて熱エネルギーとして利用することが可能です。発電やエネルギーとして利用する際、発生するのは無害な水なので安心です。
水素のチカラは身近なところでも感じられる
「カットしたリンゴをそのまま置いておいたら、茶色く色が変わってしまった!」という経験がある方はいるでしょうか。
これは酸化のひとつで、酸素と結びつくと色が変わってしまうリンゴの中に含まれる酵素の影響で、茶色く変化してしまった状態です。
ここで水素を使ってみましょう。
カットしたリンゴを水素処理すると、そのまま放置していたものに比べ、なんと時間が経っても色の変化はほとんど起こりませんでした。
これは水素がリンゴの酸化を防いでくれたおかげで、色が変わることなく元々の白い断面を維持することができたのです。
また、水素は原子の中で最もサイズが小さいので、水素処理されたりんごの色が全体的に変化しなかったようにすみずみまでパワーが届くとされています。
最近は水素の力を利用した商品が多数あるので、ぜひ注目してみてくださいね。
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